2014年 07月 18日
Marco De Bartoli(マルコ デ バルトリ)カンティーナ訪問
Marco De Bartoli(マルコ デ バルトリ)のパンテッレリア島のカンティーナを訪問してきました。
De Bartoliの母屋はマルサラとマッザーラ デル ヴァッロの中間地点にあります。マルサラでは、赤白ワイン・マルサラワインが造られていますが、パンテッレリア島のカンティーナではジビッボ種(モスカート ディ アレッサンドリア)を使ったワインのみが醸造されています。
Marco De Bartoliと言えばマルサラの鬼才。数々のこだわりワインを造り続け、おととしだったか、、、残念ながらお亡くなりになりました。現在は子供たちが跡を継いで運営しています。
こだわりの名ワインと言えば「BUKKURAM(ブックラム)」。Marco De Brtoliを代表するワイン、、、といってもパッシートです。そしてこのブックラムはカンティーナがある小さな小さな村の名前に由来しています。
一見、普通のおうちのような建物、ここがカンティーナ
まずは蔵を案内していただきました。
ここではジビッボ種のみのワインを製造していることは先にも書きましたが、大きく分けると2種。干しブドウを加えながら醸造する甘いお酒パッシート ディ パンテッレリア、それと食事と合わせて飲むテーブルワイン。ここの樽の中ではパッシート ディ パンテッレリアが眠っています。
こっちはテーブルワイン用のステンレスのタンク。現在、もうすぐ始まる収穫に備えてタンクは空っぽになっていました。案内してくれた彼は生まれも育ちもパンテッレリアの島っ子。服装はかなりラフですが、ワインの知識はなかなかなものでした。
有名なわりには小さいな~、というのが正直な印象。そういえば、マルサラのカンティーナでも同じことを思ったっけ(笑)
「急いで設備を増やして、生産量を一気に増やす、、、なんてやりかたはしたくないんだ。少しずつ少しずつ、設備も整えていけば、、、」
美味しいワインを造ることにトコトンこだわっていた先代の教えは、ここで働くもの全員にしっかりと伝わっているようです。
結構突っ込んだ話もいろいろと聞けて(De Bartoli家の家庭の事情とかも・笑)、なかなか楽しく勉強もした後は、お楽しみの試飲、試飲♪
風の通るテラスにて。
まずはジビッボで造った白ワインを年代別にいただきました。今ではトラーパニ地区でたくさんの造り手が見かけられるようになったジビッボ白ワインですが、De Bartoliはおそらく一番最初にこのワインを造った造り手だったかと。一番最初ではなくても先駆けだったことは間違いがありません。かつてはパッシートをつくるもの、と決め付けられていたジビッボ。最初にジビッボ白ワインが出てきたときは衝撃的だったそうです。
そして、ちょっと軽めのパッシートを試飲した後は、いよいよ、、、
De Bartoliの代名詞でもあるブックラム♪ 私の大好きなパッシートです❤
今回、試飲したワインはどれもこれもトラーパニで日常的に飲んでいるものばかりですが、保存が一番良いカンティーナで、目の前にそのワインを造ったブドウを眺めながらゆっくりとくゆるワインたちはもう最高。やっぱちその土地のものは、その土地の気候や文化を反映するもの。当然、造った土地で飲むのが一番美味しいわけです♪
ちなみにパッシートは、De Bartoliの場合、100Lのジビッボで醸造したベースの白ワインに、50kgの干しブドウを加えて醗酵させていきます。そこからできるパッシートはたったの20L、、、。ちなみにブックラムはブドウの質が良い年にしか作らないそうです。お値段が高いのも納得です。
「ワインを飲むと造り手の性格が想像できるんだよね」
と言っていたのは若い彼。
「たとえばプロセッコ。気軽に飲めてサクっと飲むタイプ。忙しい都会的な感じがするんだよね、僕にとっては。一方ブックラム。これってササっと気軽に飲むワインじゃないでしょ?じっくりと座って、星空を眺めながらゆっく~りと飲むワイン。そう、パンテッレリア人にぴったり・笑」
確かに一理あるかも。同じ生産者でも色々なタイプのワインがありますが、どのワインに力を入れているのかに寄って意外と性格とかがわかるのかもしれませんね。
パンテッレリアらしく、ゆる~くまった~りしたカンティーナ訪問でした(笑)
久しぶりにDe Bartoliのマルサラのカンティーナも見学しに行きたくなりました。そろそろ収穫時期だし、来月あたり行ってみるかな?